赤ちゃんから成人、老人に至るまで多くの方が悩まされているのが湿疹です。皮膚炎とも呼ばれており、別のものではなく、実質的には同じ意味で使われています。症状の程度や原因にも様々なものがあります。
一種類だけではなく、いくつかの種類に分けられるので、それぞれの特徴について簡単に見ていきましょう。
まずは手湿疹です。その名の通り、症状が手や指に現れる皮膚炎で、様々なものに触れるために刺激を受けやすかったり、洗剤や石鹸・シャンプー等に触れることなどが原因で生じ、なかなか治りづらいのが特徴です。
主婦の方が水仕事をすることによって生じるのは主婦湿疹です。実際問題として手湿疹と重なるところが多いため、まったく別の種類であるわけではありません。
一次刺激性接触皮膚炎は外部からの刺激によって生じる湿疹です。せっけんや洗剤のほかにも、セメントやガソリン等の化学物質が関わっていることもあります。
脂漏性湿疹は皮脂の分泌異常が原因で生じる皮膚炎です。頭皮や顔に多いほか、首や胸、わきの下といった部分に症状が現れます。マラセチアと呼ばれるカビやビタミンBの欠乏、ストレス、寝不足等が原因として関与しています。
異汗性湿疹は手の平や足の裏、手足の指を中心に細かい水ぶくれのようなものができるもので、特に夏には増える傾向にあります。症状が進行して重症化すると手湿疹になる場合もあります。
アレルギー性接触皮膚炎はその名の通り、アレルギーが原因になっているもので、接触した部位や周辺に症状が現れます。体質によってアレルギーを引き起こす物質は異なり、身近な化粧品等が関連している場合もあります。
アトピー性皮膚炎は原因がはっきり究明されておらず、子供だけではなく大人になってからも症状が消えないケースもあります。乳幼児なら頭や顔、子供のうちは肘や膝、大人になってからは顔や手足に症状が出やすい性質を持っています。
湿疹・皮膚炎の原因と症状
様々な種類があることは分かっていただけたと思います。それぞれに上記のような原因があるため、すべてが統一されているわけではないのです。
湿疹の原因を大きなくくりで言うのであれば、水や洗剤、日光、アレルギーの対象となっている物質、接触や圧迫といった外部からの様々な刺激が上げられます。さらに、アトピー性皮膚炎のようにいまだに明確に理由が分からないものもあります。
皮膚炎や湿疹の症状としては、赤くなる、水ぶくれ、かさつき、かゆみ、ひび割れといったものがあります。かゆいと肌をかきたくなるものの、これによって傷ができ、細菌が入ってしまうこともあるため、かくのは得策ではありません。
症状が現れる部位としては、手や足、顔、首、耳、口の周りといった特定の部位に限定されている場合もあれば、全身に広がっている場合もあり、湿疹の種類によっても傾向が変わってきます。
症状が悪化してくると、夜にも皮膚炎になっている箇所がかゆくて目が覚めてしまい、寝不足に陥ってしまうこともあります。それによってストレスが溜まり、寝不足とストレスで体に悪影響を呼び込むという悪循環に陥らないように、適切な治療を早めにしておくことが大切です。
湿疹・皮膚炎の治し方
皮膚科で薬をもらって治療を行うほか、生活習慣の改善も皮膚炎の治し方を語る上で無視できません。たとえば手湿疹の場合には、普段の家事や洗剤・せっけん・シャンプー等の刺激が原因になっているため、薬だけ使えばよいわけではありません。
一言で湿疹や皮膚炎とまとめても、種類によって原因も異なるため治し方もまったく同じではありません。たとえば、手湿疹とアトピー性皮膚炎では話が変わってきます。そのため、それぞれの状態に合った治し方を理解する必要があります。
なお、治療はすぐに効果が出るものばかりではないため、すでに症状が悪化している状態なのであれば、皮膚科に行った際に回復の見通しについて質問しておいたほうがよいでしょう。ケースバイケースであるにしても、湿疹がどのように変わっていくかの目安が分かれば、少しでも気持ちが変わります。
すぐに効果が出ないとしても、時間がかかると最初から分かっていれば落ち着いて待てます。頻繁に皮膚科を変えるよりも、皮膚炎の状態を見ながら薬を変更したり、生活習慣についてアドバイスを受けて治し方を一緒に考えた方が改善されやすいケースが多いため、腰を据えて治療を受けるようにしましょう。
湿疹の治療は早めに
肌にかゆみを感じても放置してしまいがちではないでしょうか。たしかに特別な治療をしなくても症状が改善されていく場合もあるものの、悪化してしまうと皮膚炎が簡単に治らなくなってしまうことがあります。手湿疹が悪化して長引いてしまうような場合です。
そのため、早くに皮膚科を受診して治し方を検討しておくことによって、長い目で見ると湿疹を早くに断ち切ることにつながる場合もあるため、手や足等に異常が見られる場合には軽く考えて判断しないでおいたほうがよいでしょう。
また、一見関係のなさそうなストレスも湿疹を悪化させる原因になっているため、気分転換をするのが重要であるものの、皮膚炎が治らなかったり、かゆくなってしまうと、それ自体をストレスに感じてしまいます。そうならないために、症状の悪化を放置するのは避けておきましょう。
皮膚科の選び方
症状が軽いうちなら自分で治すことができても、悪化すると医師の力を借りなくてはならないのが湿疹や皮膚炎です。そのため、心から信頼できる皮膚科を見つけておきたいところです。
内臓の病気のように手術をするわけではないため、特別な手先の技術が必要なわけではありません。正確に診断し、今後の計画を立てて薬の処方や生活上のアドバイスをしてくれる皮膚科の専門医が湿疹を克服するために望ましいでしょう。そうなってくると、まずは話をしっかり聞いてくれることが重要な条件となります。
一部の皮膚科では、患者さんの話をほとんど聞かず、流れ作業のように薬の処方箋を書いて済ませている場合もあります。質問をしづらい雰囲気をかもし出されてしまっては、やはり話しかけるのは難しいでしょう。こうした病院は避けておいたほうがよいのではないでしょうか。
短期間で治らない場合には、皮膚科の医師との付き合いも長くなるため、気兼ねなく疑問をぶつけられる雰囲気であることは重要な条件となります。長いスパンで見ていかなくてはならない病気であるため、湿疹を治すためにはこうした視点で皮膚科を選ぶのも一つの方法です。